今日、茶色というと一般色としてこの系統の色の総称になっていますが、
もともとはお茶の葉を煮出した汁で染めた染め色のことで、茶系統の色名のひとつでした。
それが、鎌倉時代以降、お茶を飲む習慣が一般的になったこともあって、茶色という色名が一般色として用いられるようになりました。
江戸時代には、庶民のあいだにこの色が流行し、多くの色名が作られました。 | ||
| 弁柄色(べんがらいろ)C=18,M=80,Y=79,B=40 #7B3426 | 紅柄とも紅殻とも辨柄とも書かれたりしますが、その名はインドの地名ベンガルに由来すると言われています。 そこで、当時良質の赤褐色の土が産出して、顔料として用いられたことからこの色名がつけられたそうです。 染色の色としてはあまり用いられなかったようですが、陶磁器や漆器などに多く利用されたようです。 | |
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| 伽羅色(きゃらいろ)C=15,M=50,Y=63,B=0 #D49161 | 伽羅は沈香の一種で、ベトナムやタイなど東南アジアが原産地です。 昔から伽羅は沈香のなかでも特別扱いされ、上質なものについては武将らが競って求めたといいます。 伽羅とは梵語で黒を意味するキヤラから漢訳された言葉です。その伽羅にちなんだ黄褐色がこの色です。 | |
| 黄橡(きつるばみ)C=24,M=45,Y=62,B=30 #936E4C | 橡(つるばみ)とは、クヌギの実のことですが、 それを煎じたり灰にしたりした汁を使って染めたのがこの色で、かなり古くからある伝統色のひとつです。 | |
| 焦茶(こげちゃ)C=55,M=74,Y=76,B=63 #37241D | 文字通り焦げたような黒味がかった茶色のことですが、 色名として用いられるようになたのは江戸時代中期以降のことのようです。 | |
| 海老茶(えびちゃ)C=30,M=89,Y=100,B=63 #46180A | イセエビの色にちなんだ赤味の強い暗い茶色です。 この色は、明治の中ごろから終わりにかけて女学生の袴の色として流行し、 「海老茶式部」ということばが女学生の代名詞として使われたほどです。 また早稲田大学のスクールカラーとしても有名です。 | |
| 煤竹色(すすだけいろ)C=80,M=55,Y=72,B=57 #273129 | 煤けた竹の色に似た暗い褐色です。江戸時代のはじめから中ごろにかけて流行したようで、 キモノの地色としてもよく用いられたようです。 | |
| 江戸茶(えどちゃ)C=40,M=65,Y=76,B=0 #9E6746 | 江戸好みの茶色という意味で使われたのでしょうが、 江戸とつけることで都である京都に対して新趣向の色目であることを強調したのでしょう。 濃い目の赤褐色です。江戸時代には小袖の地色としてよく用いられたようです。 | |
| 白茶(しらちゃ)C=14,M=28,Y=37,B=0 #DEBC9E | 薄くて明るい感じの茶色が白茶です。今日ならベージュと呼ばれるような系統の色です。 元禄時代以降、茶人や数寄者が好んだ粋な色だったようです。 こういった淡いめの色は時代が落ち着いたころに愛好される傾向があるようです。 | |
| 蒲茶(かばちゃ)C=18,M=70,Y=80,B=40 #7F4328 | 蒲色を茶色がからせた色で、江戸時代にはこの色を使った染色がよく行われていたようです。 | 鶯茶(うぐいすちゃ)C=37,M=42,Y=82,B=65 #473C1D | 鶯色を基調として褐色系の色です。着物の地色によく用いられた色で、元禄年間に流行したようです。 | 千載茶(せんざいちゃ)C=75,M=60,Y=63,B=69 #222422 | 仙斎茶とも千才茶とも書かれますが、緑みのしぶい茶色です。 江戸時代には男子の小袖として流行したといいます。 | 団十郎茶(だんじゅうろうちゃ)C=34,M=65,Y=74,B=18 #905A3C | 団十郎とは、今日まで続く歌舞伎の名門・市川団十郎のことです。 初代団十郎以降、歴代の役者の衣装として愛用されたのが、この色です。 | 利休茶(りきゅうちゃ)C=14,M=22,Y=62,B=58 #6E5F39 | 利休とは商人でもあり、政治的にも権力を持っていた桃山時代の茶人、千利休のことですが、 緑がかった色の形容としてよく用いられます。 おそらく抹茶の色からの連想でしょうが、色名として用いられるようになったのは江戸時代中期以降のことです。 他にも利休鼠といった色名があります。 | 璃寛茶(りかんちゃ)C=0,M=40,Y=50,B=70 #5B402E | 文化・文政の頃、活躍した二代目嵐吉三郎の好んだと言われるこの色は彼の俳号である璃寛をつけて璃寛茶と呼ばれます。 役者としてかなりの人気を誇った彼にちなんだこの色は、当時かなりの流行をしたようです。 | 路考茶(ろこうちゃ)C=38,M=65,Y=100,B=0 #9E6814 | 宝暦・明和年間に江戸で大人気だった女形の名優・二代目瀬川菊之丞が好んだといわれる黄色味がかった茶色です。 路考というのは、瀬川家の俳号です。当時、江戸中の女性が彼の身につけた衣装や持ち物を真似したといわれています。 |