紫という色は、日本では古代より特別な意味を持っていました。
推古天皇の時代といいますから、聖徳太子の活躍した時代に、
冠位にあわせて色が定められたときも、最上位の地位を象徴するのが紫色でした。
平安時代になると、さらに賛美されるようになって、高い位の象徴というだけでなく、
気品や風格、艶やかさといったさまざまな美しさを備えた色として尊ばれました。 | ||
| 菫色(すみれいろ)C=68,M=81,Y=0,B=0 #653D80 | その名のとおり、スミレの花のような色のこと。
スミレといえば、春の野に咲く可憐な花で、古くから親しまれてきました。
しかし、色名として愛好されるようになったのは、明治・大正時代になってからで、
ちょっと西洋風なハイカラな印象を当時の人は持ったようです。 春の野にすみれ摘みにと来し我ぞ野をなつかしみ一夜ねにける (万葉集第八巻 山部赤人) |
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| 桔梗色(ききょういろ)C=82,M=73,Y=0,B=0 #47478A | 桔梗といえば秋の七草の一つ。その桔梗の花のような冴えた青みの紫をいいます。 平安時代より使われている伝統色です。かさねの色目にもありました。 | |
| 紫苑色(しおんいろ)C=83,M=75,Y=0,B=0 #444387 | 紫苑は、秋のはじめに花を咲かせるキク科の植物です。 その紫苑の花のような少し明るいめの紫です。 王朝時代より親しまれた色目で、大宮人の衣服の色としてとても好まれていました。 | |
| 藤色(ふじいろ)C=42,M=40,Y=0,B=0 #9F95BF | 藤といえば、4月末から5月のはじめにかけて房状に花を咲かせる植物のことです。 その藤の花に由来するこの色は、少し淡い感じの紫です。王朝時代より親しまれてきた色目で、 匂い立つような艶めかしさを感じさせるような色とされてきたようです。 | |
| 古代紫(こだいむらさき)C=64,M=82,Y=22,B=13 #623763 | 本来、紫という色は、紫草という多年草の根を染料に作り出された色です。 日本の伝統色の中でも、この紫という色は特別な意味を持っていました。 特に平安時代には賛美され、高い位の象徴であると同時に、 気品や風格、艶めかしさといった様々な美を体現していました。 | |
| 京紫(きょうむらさき)C=65,M=86,Y=35,B=10 #623158 | 古来より賛美されてきた紫色ですが、後世になると色調が地域によって分裂し、 それを区別するためにこの京紫そして江戸紫という2つの色名が生まれました。 京紫は、古代紫を継承する本格派の紫とされています。 | |
| 江戸紫(えどむらさき)C=80,M=86,Y=30,B=0 #4D3262 | 古来より賛美されてきた紫色ですが、後世になると色調が地域によって分裂し、 それを区別するためにこの京紫そして江戸紫という2つの色名が生まれました。 江戸紫は、青みの強い紫とされています。 | |
| 二藍(ふたあい)C=61,M=65,Y=25,B=63 #342938 | にぶい青みの強い紫です。今も藍染めという染めが盛んに行われていますが、 昔は藍といえば染料の代名詞でした。青と赤の二種類の染料で染めたことから、 二藍と呼ばれるようになりました。王朝文学のなかでも、しばしば使われた古くからの伝統色です。 | |
| 薄色(うすいろ)C=20,M=13,Y=10,B=30 #9B8892 | 淡い調子の紫色です。昔は紫が色のなかの色でしたから、 薄色といっただけで、薄い紫を指しました。本来、紫は禁色で一般には着用が禁止されていましたが、 薄色は紫の色合いが淡いので聴色(ゆるしいろ)として、着用が許されていました。 | |
| 滅紫(めっし・けしむらさき)C=56,M=72,Y=34,B=60 #3B2734 | 灰色がかった暗い紫色です。色名に「滅」がつくと、鮮やかさを抑えたくすんだ感じの色調になります。 くすんだ紫とはいっても格式は高く、一般には着用は許されず、 大宮人たちの外出着として用いられたといいます。「めっし」とも読みます。 | |
| 紫紺(しこん)C=80,M=97,Y=30,B=60 #230B27 | 紺色がかった濃い紫色のことです。紫というか、紺というか、分別に悩むところですが、 色名としてはそれほど古くはなく、明治以降の命名のようです。 今では、「紫紺の優勝旗」というように、その荘重な色調から優勝旗の色に用いられています。 | |